研究開発

豊かな経験と技術力に基づく確かな提案力が自慢です。

異種材料の複合化、特殊元素の添加による新機能創作、焼成パターンの改革、積層成形や金型設計による形状自由度の優位性など、さまざまなノウハウを駆使して商品開発の夢が粉末射出成形で生まれます。
「ニューマテリアル アンド インジェクション」がガウスの合言葉です。

テトラポッド型人工骨 〜270億分の1のテトラポッドが人工骨を変える〜

東京大学医学部附属病院ティッシュ・エンジニアリング部、東京大学大学院農学生命科学研究科附属動物医療センター、産業技術総合研究所、(株)ネクスト21、ガウス(株)は骨芽細胞、破骨細胞の侵入や血管新生に適した理想的な連通孔をもつ外形1mmのテトラポッド人工骨を開発しました。

既存の顆粒状人工骨製品と比較して機械的強度、細胞や血管の侵入、骨吸収置換性において優れた特性を示すことができ、動物への移植試験の結果からテトラポッド人工骨の有効性と安全性を確認しています。

テトラポッド人工骨は、単なる人工骨にとどまらず、骨誘導物質DDSとして、骨再生のための優れた足場材料(スキャフォールド)となることが期待され、今後、臨床応用を進めていく予定です。

→ プレスリリース(PDF形式)

テトラポッド 原寸写真・電子顕微鏡写真

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ニッケルフリー高窒素鋼

兵庫県立大学との共同研究により、ニッケルフリーオーステナイト系ステンレス鋼の粉末射出成形法を開発しました。

独自開発したニッケルフリーのフェライト系ステンレス鋼粉末を射出成形したあと、高圧の窒素ガス中で焼結して窒素を吸収させて作ります。コンピュータ管理により温度・窒素ガス圧・ガス導入時期などの最適製造方法を確立し、1%を超える高窒素化を実現。

医療・服飾分野におけるニッケルアレルギー対策や、強度・耐食性を安価で向上させるなど、さまざまな分野で力を発揮します。

ニッケルフリーステンレス鋼の特徴・用途

特徴
  1. 資源の有効利用、低環境負荷物質の使用
  2. 高価なニッケルに換えて安価な窒素を使用
  3. ニッケルアレルギー対策
  4. 強度の著しい向上と延性・靭性の維持
  5. 耐食性の向上
活躍が期待される分野、用途

人体に影響を与えうるニッケルの代わりに無害な窒素を用いた手法なので、今までのステンレス鋼では作りにくかった「人体に触れるもの」を作ることができます。

医療部品 装飾品
・ブラケット
・内視鏡部品
・手術器具 等
・腕時計
・ピアス
・ネックレス 等
ニッケルアレルギーの症例
pointニッケルアレルギー

欧州では、ニッケルアレルギー対策のためニッケルの代替として窒素を積極的に利用する動きがあります。日本でのニッケルフリー合金の研究・開発は始まったばかりです。

実験結果例

応力-ひずみ曲線
窒素吸収時間 窒素含有量(wt%) 酸素含有量(wt%)
2h 0.63 0.04
5h 0.90 0.036
10h 1.01 0.033

2007年 鉄鋼商会春期大会 発表 (兵庫県立大・ガウス)

※グラフをクリックすると拡大します。

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超耐食ステンレス複合材

ガウスでは、金属に窒化物セラミックスを複合させて、ステンレスで最も耐食性が高いとされるSUS316Lの性能を大幅に上回る超耐食ステンレス鋼を開発しました。(平成17年 特許申請済)

一年間塩水に浸漬した後の外観

一年間塩水に浸漬した後の外観

海水に相当する3%食塩水に1年間浸したところ、超耐食ステンレス鋼はほとんど腐食していないことが確認されました。

腐食試験結果

JIS G 0574「ステンレス鋼の硝酸・ふっ化水素酸腐食試験」に準ずる By(株)ニッテクリサーチ H17.10.12

経過時間(分) SUS630 SUS316L 超耐食新素材
60分後 0.5445 0.1211 0.0004
80分後 0.7313 0.1804 0.005
120分後 0.7467 0.2927 0.0102
240分後 1.2099 0.5192 0.0214
INDEX比較 56.54 24.26 1.00

2.2g材の対酸性腐食試験の結果、4時間経過後にSUS316Lが0.5192g減量したのに対し、ガウスの超耐食ステンレス鋼は0.0214gしか減量しておらず、単純計算で24倍に相当する耐食性を示しました。

強酸性温泉水浸潤試験

強酸性温泉水浸潤試験でも、非常に高い耐食性を示しています。

強酸性温泉水浸漬試験
耐食試験に用いた温泉水 玉川温泉(秋田県仙北市)
泉質 酸性-含二酸化炭素・鉄Ⅱ・アルミニウム-塩化物泉 PH1.2
【浸漬試験開始年月日】    2007/6/1
【写真撮影日】    2010/8/1

これらの特徴により、特に海洋構造物や化学設備関連の分野で大きな力を発揮します。

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研究助成金実績(平成22年10月現在)

年度 テーマ 助成金事業
H24 粉末射出成形による
発熱微粒子製造法の開発
兵庫県COEプログラム推進事業
H21 ニッケル・マンガンフリー
オーステナイトステンレス鋼の開発
ひょうご科学技術協会技術高度化研究開発支援助成
H19 射出成形による導電性セラミックス制作技術の探索研究 ひょうご科学技術協会産学研究発掘育成事業
H18 同上
H17 金属粉末射出成形(MIM)による
機能性材料の開発
兵庫県第2創業・新分野進出支援事業
H17 MIM焼結品の高密度化と靭性向上 ひょうご科学技術協会
技術高度化研究開発支援助成金事業
H16 ホウ化チタンの常圧焼結技術の開発 ひょうご科学技術協会
技術高度化研究開発支援助成金事業
H15 同上
H14 炭化ケイ素、窒化ケイ素など非酸化物
の新分野開拓
兵庫県先進的中小企業新分野進出支援事業
H11 非酸化物セラミックスの製品化技術 兵庫県中小企業活性化保持事業
H4 射出成形法による
機能複合クラッド新素材の開発
兵庫県先端技術研究開発促進費補助事業
H2 射出成形法による耐磨耗新素材の開発 兵庫県先端技術研究開発促進費補助事業
H1 射出成形法による精密フィンセラミックス
の製造技術開発
兵庫県先端技術研究開発資金融資事業
S62 射出成形法によるセラミックス製接合部材
の製品開発
姫路市新製品・新技術開発等奨励補助金

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